映画『遺書、公開。』吉野北人&松井奏 Wインタビュー

特集インタビュー
2025年02月07日 17時21分 更新

陽東太郎による『遺書、公開。』(ガンガンコミックスJOKER)を原作とし、その奇抜な設定に惚れ込んだ鈴木おさむが手がけたシナリオを、『東京リベンジャーズ』シリーズ(21・23)、『賭ケグルイ』(18〜21)など群像劇に定評がある英勉監督が実写映画化。主演の吉野北人(THE RAMPAGE)ほか、宮世琉弥、志田彩良、松井奏(IMP.)、髙石あかり、堀未央奈ら若手かつ実力派が勢揃い!映画『遺書、公開。』は大ヒット、公開中。

新学期の春、2年D組に送られてきた〈序列〉ーそこには生徒と担任の全員の明確な順位が示されていた。序列1位の姫山椿は優しくて人気者、誰もが認める優等生。だがある日、彼女が何の前触れもなく自殺する。数日後、クラスの全員に姫山から遺書が届き、その日から学級崩壊が始まるー。果たして生徒たちが最後に待ち受けるものは…!? 序列がもたらす人間の本性を描いた、衝撃のドス黒エンタメミステリーが誕生。

あなたは、誰を信じますか? 遺書が告げる、衝撃の真実。
笑顔の裏に隠された、もう一つの顔が徐々に明らかに!

今回本作で、序列19位の池永柊夜を演じた【吉野北人】と、序列2位で姫山の彼氏・赤﨑理人を演じた【松井奏】を直撃!ともにグループ活動をしている2人。撮影中共通の話題で盛り上がったことや、グループでの立ち位置、演じた役との共通点のほか、高校時代にやっておいてよかったこと、もし若手俳優の中で何かの分野で1位になれるとしたら?、さらには学校生活で悩んでいる読者に向けた熱いメッセージも寄せてくれたよ!
Q.作品を拝見して、お2人とも新しいタイプの役だったように見えました。ご自身の演じた役への印象を教えてください。

吉野北人(以下、吉野):池永は内気な感じで、地味であまり前に出るタイプではないですが、正義感が強いのか、バシッと言う時は言うキャラクターだと思いました。序列19位ではありますが、強烈に歯向かっていたので。

松井奏(以下、松井):歯向かわれましたね(笑)。赤﨑の最初の印象としてはもう、「最低」(笑)。地頭が良くて、いろんなことをこなせて、計算もできて、クラスでも一番みんなと話せるような表の顔を持ちつつ、裏の顔は最低なクズです(笑)。

Q.地味だったりクズだったりするキャラクターでしたが、役作りとしてどういうふうに出していこうと思いましたか?

吉野:周りのキャラクターがすごく個性豊かで、感情を爆発させるようなシーンが多かったので、逆に僕はなるべく抑えようと。感情や熱意はあるのですが、あまりそれを出しすぎないほうがいいなと。監督ともそういうふうに話して役を作っていきました。

松井:赤﨑が一気にキレるシーンは、やはりどうしていいかわからなくて。ほかのキャストの皆さんがリアクションしてくださることで、結構のれたというか。皆さんに支えられて、クズな役になれたというか。英監督と話していて「このシーンは教室を使った赤﨑ショーだから」とおっしゃっていて(笑)。自分の独壇場にしてしまえ、やっていいんだと思い、結構動き回って、机を叩きまくって、みたいなことをしましたね(笑)。Q.では割とアドリブというか、感情のままに演じていたのですね。

松井:僕、北人くんに、めっちゃ指差したシーンがあったよね。それも英監督の指示でした。「誰に指を差す?」と聞かれて「(志田彩良さん演じる)廿日市じゃないですか?」と言ったら「いや、北人くん行っちゃおう」と。

Q.吉野さんの演じた池永は一見穏やかだけど、そことなく怖い感じがします。そういう雰囲気を出すために、心がけていたことはありますか?

吉野:確かに池永は、一番感情的にならない生徒です。廿日市もそうですが、ずっと謎のあるキャラクターだから、そこはあまり意識してないですね。あまり狙いすぎても嘘臭いし、その場で感じた気持ちを大事にしてやっていました。
Q.公式HPやSNSでお2人のキャラクタービジュアルや設定が公開されて、期待コメントがあふれていました。ファンの方々からの反応をどのように受け止めましたか?

松井:僕の場合は初めての映画出演だったので、そこが大きいのかな。メンバーにもファンの皆さんにも、初めてのお芝居ということで喜んでもらえたんじゃないかと思います。僕も北人くんも、今回の役のために黒髪にしました。もともと2人とも金髪というか明るい色だったのですが、そのビジュアルに対しても「何かあるのかな!?」みたいな反応があったかもしれないですね。

吉野:僕はみんなから「予想外!」と言われました。最初の告知で、キラキラ青春ものみたいな感じからどんでん返しで、急に序列があってタイトルも『遺書、公開。』で「えー!?」みたいな。「予告から既に面白そう」「すごく怖そう」というファンの皆さんの意見があり、メンバーのみんなは「早く観たい」と言ってくれましたね。

Q.この作品で久しぶりに黒髪にされて、鏡を見てどんなふうに思いましたか?

松井:なんか可愛くなったなと思いました(笑)。

一同:(笑)。

松井:「役のために髪を染める」って憧れがあったんですよ。俳優っぽいじゃないですか(笑)。そこは嬉しかったです。

吉野:僕は若返ったなというか(笑)、もう28歳になるので「高校生役、メンタル的に大丈夫かな?」みたいな感じでしたが、黒髪にしたことによって一気に学生っぽくなって。バッチリでした。Q.お2人ともグループ活動をされていますが、撮影中共通の話題で盛り上がったなどはありますか?

吉野:ありましたね。撮影期間中にIMP.のライブをやっていて、ライブの次の日にこの作品の撮影があって。奏くんが1人でボーッと無表情で座っていて。僕もすごく気持ちがわかりました。切り替えるのってすごく大変だから、それについていろいろな話をしました。

松井:そうですね、そこを共感できる人ってなかなかいなくて。疲れとかじゃなくて、ギャップで気分が落ちてしまうみたいなものがあるんですよ。キラキラしたライブの世界からこの作品だったので(笑)、ギャップでズーンとしてしまって。そこを初めて共感してもらえたところから、一緒にお話しするようになっていった感じです。
Q.今回お2人が演じられたキャラクターと、ご自身との共通点を教えてください。

松井:僕は共通点に関しては、本当に一個もないかもしれないです。結構真逆というか、多分彼は友達も多くて、なんでもそつなくこなせて、みたいな感じですが、僕はそうでもなくて。

Q.演じる上では大変でしたか?逆にやりやすかったですか?

松井:どうだろう?「こういうの、かっこよくない?」という理想みたいなものを演じていたかもしれないです。

吉野:似ているところは、僕もあまり前に出ないタイプで、THE RAMPAGEのメンバーが16人いるのですが、メンバー会議とか打ち合わせをする時も、そんなに話さなくて。みんなに合わせるところ、内気なところはすごく似ているなと思います。ですが「やる時はやるぞ」「ステージに立ったら誰よりもやるよ」というタイプ。池永も正義感があって、言う時は言うじゃないですか。そういうところは似ています。Q.「序列」が大きなテーマの一つですが、所属されているグループでの序列というか、どんな立ち位置にいるかについて、ご自身ではどう思いますか?

松井:僕は最年少なので、甘えまくっていますね。自分で何かを発信することもないですし、基本はみんなについていっています。ライブを作る時だけ僕がやっています。

吉野:立ち位置というか役割としては、やはりこうやって俳優業などマルチに活動して、よりグループを広げる役目かなと思います。Q.芸能界は、他人とよくも悪くも比較されがちな世界だと思います。今回、序列のある役を演じてみていかがでしたか?

松井:僕は2位だったので、悪い気はしなかったです(笑)。

吉野:僕は19位でしたが、上でも下でもどうも思わないですね。数字がよくなくても「頑張ろう」と、逆に火がつくタイプなので。ポジティブなんです。Q.SGSは、読者が15歳から25歳ぐらいまでの原宿系ファッションが好きな女の子です。今回高校生活を扱った作品ですが、こういう高校生役、制服を着る役は何歳くらいまでやりたいとか、気持ちとしてあと何年くらいやれそうだなどはありますか?

松井:リアルな質問ですね。

吉野:頑張って20代まで。30代になったらちょっと厳しいかもしれないです。

Q.やはり自分自身どんどん大人になっていくから、高校生の気持ちになって演じるのがなかなか難しくなっていくのでしょうか?

吉野:そうですね。

松井:僕はきついとか全く思っていなくて。まだまだやれます。

吉野:僕もそう言っていたな、23歳ぐらいの時(笑)。「王道の恋愛もの、キラキラした作品に出たーい」と言っていたな(笑)。

松井:じゃあ僕も同じ道を通っていくのかな(笑)。Q.高校時代にご自身が「これをやっておいてよかった」「読者にこれをやっておいてほしい」と思うことはありますか?

松井:英語じゃないですか?

吉野:確かに。

松井:僕はあまりできませんが、やはりそのくらいの年齢の時にちゃんと英語を学んでおけば、後々絶対にいいと思います。お仕事で海外に行く機会がよくあって、英語を喋れるってすごく大きいというか。うちのグループで1人喋れるメンバーがいるのですが、やはり彼がいると心強いです。自分自身が英語を話せれば外国の方とコミュニケーションが取れて、洋服屋さんでもご飯屋さんでも何でもできるので、やはり英語を学んでおいたほうがいいと思います。

吉野:僕はバスケ、スポーツをやっていてよかったなと思います。今グループで、16人でやっているのですが、団体競技でみんなと一緒にチームプレイをしてきたから、今もすごくやりやすくて。それがなかったら、一から勉強というか気づかないといけないところを、バスケで先に学んだのは大きかったなと思います。スポーツなどに挑戦してみてもいいんじゃないでしょうか。Q.序列を扱った作品ですが、もしお2人が若手俳優の方々の中で、何かの分野で1位になれるとしたら、何の1位になれそうだと思いますか?

松井:なんだろうね?

Q.みんなよりたくさんやっていることとか、たくさん持っているものなどはありますか?

吉野:家にドライヤーが4つあります(笑)。シリーズで新しい製品が出るたびに買っているんですよ。海外でも使えるようなものもあるのですが、そういうのを買っていくと4つぐらいになって、親にあげたりしています。僕がドライヤーを1番持っています(笑)。

Q.松井さんは、みんなよりたくさんやっていることとか、たくさん行っている場所などはありますか?

松井:いや、なんだろう?

吉野:うなぎが好きだよね。

松井:ああ、うなぎが好きです。結構遠くの方まで車を運転して、うなぎを食べに行っているので「うなぎ愛」ですね。関東のふわふわ系の焼き方が好きです。Q.クラスでの立ち位置や居場所などを気にしている学生の読者も多いです。また、「学校生活で悩んでいる時に、芸能人の方々のインタビューを読んで救われる思いだった」という方も多いです。読者に向けて、メッセージをお願いします。

吉野:プレッシャーですね(笑)。映画の内容が序列ということで、数字に惑わされる作品なのですが、現代社会、皆さんもきっと数字のほかにもいろんなことで惑わされて、本来自分がやりたいこととか、出したいものが出せないということが多々あると思います。ですが自分の人生を歩めるのも一度きりなので、自分というものを信じて、何か好きなものを見つけて、それに向かって頑張るだけでも、きっと輝いて見えると思います。自分に自信をつけることによって、誰にも惑わされなくなると思います。自分を持って、自分を信じて、自分らしく頑張っていけば、素敵な人生が待っていると思うので、皆さんも頑張ってください。

Q.ありがとうございます。いいお話ですね。

松井:僕も学生生活の中で悩むことがあって、芸能活動をしていたからこそ言われる言葉もありました。「序列やスクールカーストを気にするな」なんて無責任な発言だと思うのですが、大人になったら学校の友達には会わなくなるので、序列などがあるのであれば別に関わらなければいいだけです。それぞれ、絶対にその人のいいところがあって、好きなこと、楽しいことがあってというのは、みんなが平等に持っているものだと思います。北人くんが言ったように、好きなことを見つけるのもいいですし、もし好きなことが特にないのであれば、THE RAMPAGEやIMP.を応援してほしいです。僕らは裏切らないので。

吉野:かっけー(笑)。

松井:エンターテインメントを見てみるとか、将来のために自分もやってみるとか。学校を卒業したらまた違う世界があるので気楽に考えて、こういう映画やエンターテイメントに触れるのを楽しみにして、頑張っていきましょう!

ありがとうございました!

▼▼ [プレゼントの応募はコチラ] ▼▼
映画『遺書、公開。』インタビュー記念“吉野北人 直筆サイン入りチェキ”/1名様
[プロフィール]

吉野北人
1997年3月6日生まれ。宮崎県出身。総勢16名からなるTHE RAMPAGEのヴォーカル。2017年、ファーストシングル「Lightning」でメジャーデビュー。ドラマ『PRINCE OF LEGEND』(18/日本テレビ)で俳優デビューし、映画『私がモテてどうすんだ』(20/平沼紀久監督)で初映画出演・初主演を果たした。主な映画出演作品に『HiGH&LOW THE WORST X』(22/二宮”NINO”大輔監督)、『MY(K)NIGHT マイ・ナイト』(23/中川龍太郎監督)があり、ドラマ出演作品には、MBSドラマイズム「トーキョー製麺所」で主演、カンテレ/フジテレビ系「魔法のリノベ」、Amazon Prime Video「1122(いいふうふ)」がある。幻冬舎より2nd写真集「Orange」が発売中。


松井奏
2000年9月2日生まれ。千葉県出身。
7人組男性グループIMP.のメンバーとして、2023年8月「CRUISIN’」で世界同時配信デビュー。
12月16日には3rd シングル「BAMーBOO/ミチシルベ」をリリース。
初の冠バラエティー「IMP.のびしろRoom」がPrime Videoで独占配信中。IMP.のメンバー全員が地方局でレギュラー番組を持つなど、グループ、ソロで幅広く活躍中。新学期の春、2年D組に送られてきた〈序列〉ー
そこには生徒と担任の全員の明確な順位が示されていた。
序列1位の姫山椿は優しくて人気者、誰もが認める優等生。だがある日、彼女が何の前触れもなく自殺する。

数日後、クラスの全員に姫山から遺書が届き、その日から学級崩壊が始まるー。果たして生徒たちが最後に待ち受けるものは…!?
主題歌予告編
Q.同世代の俳優さんが集まった現場だったと思いますが、現場でブームになっていたことや、「こういうことがあったな」という思い出があれば教えてください。

松井:北人くんが結構コーヒーを差し入れしてくださって、ブームになっていました。キャラメルやチョコっぽいコーヒーがあって、みんなでいろんなフレーバーを飲んで。寒かったので温かい飲み物を飲んでいました。

吉野:座長なのでそれくらいはやりたいなと思って。差し入れは誰よりもしようと思って、定期的にやっていました。

Q.「座長としてこういう感じでクラスをまとめたい」と働きかけたことはありましたか?

吉野:僕自身、あまり引っ張るタイプではないので。逆にみんなとフラットで、みんながやりやすい関係性が良かったので、あまり座長だからという感じを出さずにやっていました。
Q.作品を拝見して、お2人とも新しいタイプの役だった…
Q.では割とアドリブというか、感情のままに演じてい…
Q.公式HPやSNSでお2人のキャラクタービジュアルや設…
Q.お2人ともグループ活動をされていますが、撮影中共…
Q.今回お2人が演じられたキャラクターと、ご自身との…
Q.「序列」が大きなテーマの一つですが、所属されて…
Q.芸能界は、他人とよくも悪くも比較されがちな世界…
Q.SGSは、読者が15歳から25歳ぐらいまでの原宿系ファ…
Q.高校時代にご自身が「これをやっておいてよかった…
Q.序列を扱った作品ですが、もしお2人が若手俳優の方…
Q.クラスでの立ち位置や居場所などを気にしている学…
新学期の春、2年D組に送られてきた〈序列〉ーそこに…
Q.同世代の俳優さんが集まった現場だったと思います…
映画概要
【遺書、公開。】
大ヒット、公開中。
出演:吉野北人 宮世琉弥 志田彩良
松井奏(IMP.) 髙石あかり 堀未央奈 忍成修吾
上村海成 川島鈴遥 荒井啓志 松本大輝 星乃夢奈 榊原有那 藤堂日向 菊地姫奈 大峰ユリホ
阿佐辰美 兼光ほのか 日髙麻鈴 大東立樹 金野美穂 鈴川紗由 浅野竣哉 青島心 楽駆
監督:英勉
脚本:鈴木おさむ
企画製作:HI-AX
製作プロダクション:ダブ
配給:松竹

<原作情報>
原作コミックス全9巻好評発売中!
ガンガンコミックス JOKER(スクウェア・エニックス刊)

公式サイト:映画『遺書、公開。』
公式X:@ishokoukaimovie
公式Instagram:@ishokoukaimovie
公式TikTok: @ishokoukaimovie

©2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 ©陽東太郎/SQUARE ENIX

読み込み中です ...